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COINSプロジェクト統括
公益財団法人川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター
東京大学未来ビジョン研究センター特任教授
木村 廣道
第7回COINSシンポジウムを2020年12月4日(金)にオンライン開催させていただくことになりました。川崎市のナノ医療イノベーションセンター (iCONM) を中核拠点として始まったCOINSの研究開発プロジェクトは最終フェーズに入り、「体内病院」構想による2045年のスマートライフケア社会の実現に向けて、着々と社会実装につながる成果を生み出してきています。
今回のシンポジウムのテーマは「未来の医療」。COVID-19によって私たちの社会は大きな変革を余儀なくされていますが、これからの医療の在り方を考えるチャンスでもあると受け止めています。COINSが掲げるビジョンは、「いつでも、どこでも、誰もが無意識のうちに健康になれる社会」の到来で、まさにポストコロナの時代に求められる未来の医療の姿です。プログラムでは、未来の社会や医療に関する講演、COINSの体内病院構想に向けた研究報告、そして視聴者参加型の座談会を用意しており、それらを通じて多くの皆様に未来の医療を思い描く機会を提供したいと思っています。
皆様のシンポジウムのご参加を心よりお待ち申し上げます。
COINS研究統括
公益財団法人川崎市産業振興財団 副理事長
ナノ医療イノベーションセンター センター長
東京大学名誉教授・未来ビジョン研究センター特任教授
片岡 一則
COINSは、「体内病院」というコンセプトをもとに、体内で24時間巡回し、病気の予兆を見つけて治療を行い、体外に情報を知らせる夢のスマートナノマシンの研究開発に取り組んでいます。研究の出発点は、分子が自動会合し、想定した部位に薬剤等を運び機能を果たすナノミセルの発明でした。その画期的な発想によって、薬効と安全性の両面で従来の方法を上回る薬剤投与法を開発することができました。現在では体内の様々なバリアを突破するための技術や外部からの信号で機能をコントロールする方法についても研究を進め、臨床開発に進むテーマも出てきています。
プログラムでは、COINSの4名の研究者がそれぞれ感染症、脳疾患、糖尿病、がんにおける未来の予防・治療法を目指した研究開発の一端を分かりやすく解説します。ご参会いただいた方々が、本シンポジウムを通じて川崎で繰り広げられる未来医療に挑戦する姿を楽しんでいただければ幸いです。
司会:苅谷 遊子(ナノ医療イノベーションセンター)
永井 浩二(ナノ医療イノベーションセンター)
COINS(Center of Open Innovation Network for Smart Health)では、全ての医療機能が人体内に集約化される「体内病院」の研究開発に取り組んでいます。ウイルスサイズの「スマートナノマシン」が、体内の微小環境を自律巡回し、24時間治療・診断を行うことにより、いつでも、どこでも、誰もが無意識のうちに健康になれる社会つまり「スマートライフケア社会」の到来を目指しているのです。
第7回となるCOINSシンポジウムのテーマは「未来の医療」。未来の社会はどのようになっているのでしょうか。その未来に向けて、研究者はどのような研究を進めているのでしょうか。
基調講演ではお二人の演者をお迎えし、最新の動向を踏まえて未来の社会および医療についてご紹介いただきます。
-基調講演1
<健康で幸福な人生100 年を創る「空間×ヘルスケア2030」>
高橋 博樹
株式会社日経BP 総合研究所 戦略企画部長
-基調講演2
<医療ICT とプラットフォームがもたらす未来の医療・健康>
坂野 哲平
株式会社アルム 代表取締役社長
座長:厚見 宙志
(ナノ医療イノベーションセンター)
COINSでは、主にがんや認知症のような難治性疾患をターゲットに、ナノバイオテクノロジーを用いたDDS(薬物送達システム)や診断デバイスの開発、新型コロナウイルス等に対するワクチン開発といった6つのテーマを設定して、「体内病院」の実現を目指しています。各テーマは次のとおりです。
テーマ1: 難治がんを標的化し、駆逐できるナノマシンの開発
テーマ2: 脳神経系の疾患の革新的治療技術の開発
テーマ3: ナノ組織再建・ナノワクチンを指向したナノメッセンジャーRNA(mRNA)搭載ナノマシンの開発
テーマ4: 採血不要の在宅がん診断システムの開発
テーマ5: 超低侵襲治療を実現する医療・機器融合デバイスの開発
テーマ6: 社会実装に向けた社会システムを構築
*各テーマの詳細はこちら
本セッションでは、研究統括の片岡よりCOINSの研究開発概要を説明し、続いて4名の研究者より、<感染症><脳疾患><糖尿病><がん>の各疾患領域における新たな予防法や治療法につながる最新のCOINSの研究成果についてご紹介いたします。
-COINS / iCONM概要
片岡 一則
COINS研究統括
ナノ医療イノベーションセンター センター長
東京大学 特任教授
-講演1 <感染症> 新型コロナウイルスや未来のパンデミックに対するmRNA ナノワクチンの開発
内田 智士
COINSサブテーマ3
ナノ医療イノベーションセンター副主幹研究員
-講演2 <脳疾患> 未だ満足できる治療法がない脳疾患へのナノマシンによるチャレンジ
サビーナ カデール
COINSサブテーマ1
ナノ医療イノベーションセンター主任研究員
-講演3 <糖尿病> 機械を使わず、安く、痛みのない治療を目指して
松元 亮
COINSサブテーマ4
東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 准教授
神奈川県立産業技術総合研究所 プロジェクトリーダー
-講演4 <がん> 難治がんに薬を送り届ける、やさしいナノ医療
宮田 完二郎
COINSサブテーマ1リーダー
東京大学大学院 工学系研究科 准教授
座長:一木 隆範
(COINSサブテーマ4リーダー / 東京大学大学院 工学系研究科 教授)
15:40-15:50
医師、患者、研究者、それぞれの立場から期待する未来の医療はどのようなものでしょうか。
患者さんの負担が少ない診断法・治療法、家計に優しい医療制度、病院への上手なかかり方、医療者とのコミュニケーション・・・。科学技術は未来の医療をどのように変えるでしょうか。
第三部では現状の課題を抽出し、その解決に向けて何が必要かお話しいただくとともに、それぞれの立場から見た未来の医療について討論します。
視聴者参加型企画もご用意しております。投票機能を用いて視聴者の皆さんの意向を尋ね、望ましい未来の医療とはどんなものか、一緒に考えましょう。
-がん体験者
野田 真由美
NPO法人支えあう会「α」 副理事長
-医師
村垣 善浩
COINSサブテーマ5
東京女子医科大学 先端生命医科学研究所 教授
-研究者
宮田 完二郎
COINSサブテーマ1リーダー
東京大学大学院 工学系研究科 准教授
モデレーター:島﨑 眞
(ナノ医療イノベーションセンター)
主 催: | 公益財団法人川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター(iCONM) |
後 援: | 川崎市 |
問合先: | 公益財団法人川崎市産業振興財団 ナノ医療イノベーションセンター(iCONM) COINS研究推進機構支援事務局 coinssympo2020@kawasaki-net.ne.jp |
※「スマートナノマシン」「体内病院」および「in-body hospitals」は川崎市産業振興財団の登録商標です。本文中では「®」は明記しておりません。