ここから本文です
これまでSFの世界の話だった医療が、最先端のナノ研究によって、実現されようとしています。この実現のために以下の6つのアプローチ研究を進めます。
リーダー:宮田完二郎
プロトタイプの抗がん剤送達用ナノマシンは、既に臨床試験第3 相まで進んでおり、実用化は目前である。そこで本サブテーマでは、次なる段階として、これまで治療が困難とされてきた脳腫瘍、転移がん、およびがん幹細胞などの難治がんを標的とするナノマシンを開発する。本課題の達成により、がんによる死亡率の低下が期待される
リーダー:安楽泰孝
脳は高度に発達したバリアに守られているため、生理活性物質の送達が困難である。そのため高齢化社会では脳神経系疾患の有病率が高い一方で、効果的な治療アプローチが見出されていない。本研究では、多様な生理活性物質を送達可能なナノマシンを創製し、アルツハイマー病等の脳神経系疾患の革新的治療技術の開発を目指す。
リーダー:位髙啓史
次世代「治療用核酸」であるメッセンジャーRNA(mRNA)搭載ナノマシンを開発する。運動感覚細胞の機能改善・再生に働くタンパク質を、必要な場所で必要な時間mRNA から作らせることによって、脳神経の難治性疾患や加齢に基づく運動感覚器障害の根治的効果を持つ治療実現を目指す。
リーダー:一木隆範
血液中に含まれる分泌型マイクロRNAの分離、精製から高感度検出までの機能を搭載した迅速がん診断デバイスを開発、さらには尿・唾液中のマイクロRNA やアミノ酸プロファイリングを可能にする非侵襲診断デバイスを開発し、将来の予防医療、在宅医療を支える新たな診断技術の創出を先導する。
リーダー:西山伸宏
イメージング分子や光・超音波・中性子線照射によって活性化される薬剤を患部に送達するナノマシンとMRI やアレイトランスデューサー等の医療機器を組み合わせることによって、患部を取り残さず、正常組織に対するダメージを最小限に留めることができるピンポイント診断・治療技術の開発を目指す。
リーダー:安西智宏
スマートライフケア社会の実現に向けて、COINSで創出される新たな製品やサービスが「効率的に、速やかに、幅広く」社会に実装されるための社会システムを整備する。新たな研究体制や規制・審査・薬価システム、ビジネスモデルを構想し、社会に発信する機能を担う。